よく本等を読むと、光より速いものは存在しないと言われる場合がありますが、実は実験的には2つほど証明されているものがあります。

つまり、「光より速いものは存在するの?」の答えはyesとなります。

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1.宇宙の膨張速度は光より速い

現在、約130億年前に始まったビックバンにより宇宙が膨張していることはよく知られています。宇宙の膨張とは、具体的には空間の膨張を指しており、距離が遠ければ遠いほど、互いの距離が離れる速度は増加していきます。

つまり、数百億光年離れた場所では、地球との相対速度は光速を超えていることが既に観測されています。

別の表現で言い換えると、地球との相対速度が高速を超える、数百億光年離れた場所には、どんなに光速に近いの乗り物でも到達不可能な場所となります。この光速を超えるか否かの境界線は世界線と言われています(ちなみに、アニメ・シュタインズゲートに出てくる「世界線」と同じ意味です)。

あれ、アインシュタインの有名な一般相対性理論では、光より速いものは存在しないんじゃないの? 

という疑問が浮かんできますが、実は、アインシュタインの一般相対性理論の光速の制限は、「物質」のみに適用されており、「空間」に関しては特に光速の制限はありません。ちなみに、宇宙の膨張を数式化した一般相対性理論のアインシュタイン方程式の解のひとつ・ド・ジッター解の宇宙では、指数関数的に宇宙が膨張しています。

2.量子もつれの伝達速度も光より速い

量子もつれとは、2つの粒子が量子力学的に関係し合っている状態であり、やや高度が概念です。

やや難しい概念ですが、具体的に説明しますと、ある粒子Aのスピンが上向き(※「スピン」とは量子力学的な磁石(N極,S極)みないな状態)であり、もう一方の粒子Bのスピンが下向きとします。両者は互いに量子もつれ状態であり、スピン保存の法則から、粒子Aのスピンを下向きにした場合、粒子Bのスピンが上向きになることが知られています。

仮に、粒子A(スピン上向き)と粒子B(スピン下向き)の距離を数兆光年離したとします。ここで、粒子Aのスピンを下向きにした場合、どの程度の時間経過後に、粒子Bのスピンは上向になるの?という問題があります。
この答えは、最近、アスペという実験物理科学者により証明されましたが、同時になります。

つまり、粒子Aのスピンを下向きにした場合、数兆光年離れた粒子Bのスピンは「同時に」上向きに変化します。

かなり不思議な現象ですが、量子もつれにより数兆光年離れた2つの粒子の量子状態が同時に変化する現象の理由は、なんと誰にも説明できていません。量子力学の重要な未解決問題として有名です。当然、理由がわかればノーベル賞を10個くらいもらってもおかしくないでしょう(笑)。

あれ、アインシュタインの有名な一般相対性理論と矛盾しているのではないか?と思われる方もいますが、そもそも「重力」の理論である一般相対性理論と、電磁気力、強い力、弱い力を示す量子力学は、未だに統一されいません。いわゆる4つの力を統一する統一場理論は未だ完成されていないのが現状です。