数学史上最大の難問の一つであるリーマン予想が、マイケル・アティヤ教授(89)により解決されたとのニュースが流れ、数学界が衝撃を受け、ざわざわしているようです。証明の真偽は現在、審査中なので、もうすぐ、リーマン予想の証明の真偽が明らかになると思います。

リーマン予想は、リーマンにより提出された数学上の最大の難問の一つです。このリーマン予想の面白いところは、数学でで最も神秘的と言われる素数と密接に関係しているだけでなく、素粒子物理等にも関係していることです。

このため、リーマン予想は、このよの物理を全て解き明かす万物理論とも関係しているのではと、いわれています。ちなみに、本ブログのリーマン日記とは何の関係もありません(笑)。

リーマン予想とは?

リーマン予想とはどのような数学的問題なのでしょうか?

リーマン予想は、約150年前に数学者リーマンが予想した問題で、現在まで、誰にも解かれていない超難問です。

リーマン予想…ゼータ関数の非自明な零点の実部は1/2 である
 ※ゼータ関数ζ(s) = 1+1/2^s+1/3^s+…+1/n^s+…

何を言っているかよくわからないですよね(笑)。

簡単に説明すると、ゼータ関数ζ(s)の零点、つまりゼータ関数=0となるs(※sは複素数(z=x+iy))として、-2, -4, -6…が良く知られています。これら(-2, -4, -6…)は非自明な零点と呼ばれています。この非自明な零点以外で、ゼータ関数=0となるsの値は、その実部が必ず1/2 である、つまり、s = 1/2 +iyのみであるのがリーマン予想になります。

現在知られている、ゼータ関数の零点は、s=1/2±i14.135, 1/2±21.022i等があり、必ず、s = 1/2 +iyの形式をしています。逆に、ゼータ関数の零点として、実部が1/2以外の解(例えば、1/3 + iy)が1つでも見つかれば、リーマン予想は間違っていることになります。

さらに、コンピュータを用いた計算では、虚部が小さい方から10兆個までは、すべで、非自明な零点の実部は必ず1/2であり、リーマン予想は正しそうです。というか、10兆個も計算させるなんて、すごい執念?ですよね(笑)。

リーマン予想は、NHKでも特集が放映されており、その動画がyoutubeにもあります。

NHKスペシャル「魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの闘い~」

ちなみに、リーマン予想を解いたマイケル・アティヤ教授は、数学界のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞した超有名な数学者です。この高名な数学者がリーマン予想を解いたと発表したため、数学界も驚いているようです。

また、リーマン予想を証明したマイケル・アティヤ教授の講演も録画されています。

微細構造定数も証明

今回の発表では、リーマン予想の証明の他に、微細構造定数の値も証明しました。この証明自体も本当ならノーベル賞クラスと言われています。

微細構造定数は、電磁相互作用の強さを示す定数です。簡単に説明すると、磁石の力や静電気の力等の強さを示す定数です。

この微細構造定数は、本来、実験などから求められる値であり、理論的に導かれる値でありませんでした。今回のマイケル・アティヤ教授の微細構造定数の導出が、正しいと証明された場合、純粋な数学から、物理定数が導けたことになり非常に興味深いです。

仮に、無限に数学力がある研究者が数学を全て解明すれば、その数式の中で全ての物理法則が含まれるという考え方があります。つまり、物理は数学の一部に過ぎないという考え方です。

今回、純粋な数学により物理定数(微細構造定数)が導けたとなると、物理は数学の一部に過ぎないという考え方が正しいと言えそうなので、面白いですよね。これからも、数学の研究が進むにつれて、物理法則がどんどん導かれ(出現)ていくのでしょうか?数学は、もしかすると物理の上位互換なのかもしれません。

リーマン予想はおまけで証明された!?

今回、面白かったのは、微細構造定数の証明のおまけでリーマン予想が証明された点です。約150年もの間、天才数学者が挑み続けて解決できなかったリーマン予想が、微細構造定数の証明のおまけで証明されたのですから、驚きです(笑)。

しかも、リーマン予想の証明の論文は、たったの5ページでした。通常、数学上の難問の証明は、数百ページに及ぶの普通とされているそうですから、よほどエレガントな証明なのではないでしょうか。

今回のリーマン予想の証明は、選択公理という公理を導入して証明されており、誰も思いつかないアイデアで、エレガントにリーマン予想を証明してしまったのかもしれません。

リーマン予想の証明論文のリンク

いずれにせよ、今後の数カ月、数年に及ぶ、証明の審査の結果が待たれます。リーマン予想の証明が正しいとの審査結果がでれば、うれしいですよね。

人間原理も否定

今回の微細構造定数の証明で、何と、人間原理が否定されるのはないかというツイッターが流れています。

人間原理とは
「宇宙が人間に適しているのは、そうでなければ人間は宇宙を観測し得ないから」

今回の微細構造定数で人間原理を説明すると、微細構造定数は、電磁気の強さを決めるものであり、大概の場合、微細構造定数(=7.297352…×10^3)が少しずれるだけで、物理法則が大きく変わり、星や惑星もつぶれて生成されず、人間も生まれなかったことになります。

そして、どうして微細構造定数が現在の値=7.297352…×10^3)になった理由は、人間が存在するからというのが人間原理です。なんか非科学的な感じがしますよね(笑)。実際のところ、素粒子の標準理論を導いた著名な物理学者ワインバーグ教授など、人間原理の支持者は数多くいます。

少し、厳密に説明すると、自然界の3つの力を説明する標準理論には、微細構造定数も含めて19個の定数があります。これらの定数は、現在、実験想定値により決められています。これらの定数が全部、何らかの理論により全て導出された場合、自然界の3つの力に関して、人間原理がお払い箱と言えます。

つまり、標準理論により、必然的に電磁気力、核力等の強さが決まり、人間もある意味必然的に生れるといえるわけで、人間原理の助けを借りる必要がなくなります。もしそうなら、なんか寂しですね(笑)。

もちろん、標準理論の19個の定数全てが導出されるどうかは、まだ誰にもわかりませんが。

リーマン予想は素数分野にも影響

素数(2 3 5 7…)の分布は、あまりにもランダムであり、素数を導出する公式は、現在まで見つかっていません。一方、素数の研究分野は、数学と最も難しい分野の一つと言われており超難解です。

素数に関する面白い数式としてオイラー積があります。このオイラー積は、素数の関数の積が、実は円周率πと関係していたという、びっくりな数式です。つまり、素数と円周率が密接に関係していることを示す神秘的?な式と言えます。

下の式がオイラー積で、素数(2 3 5 7…)の数式を無限に掛け算した結果が、円周率の二乗÷6になります。

また、リーマン予想が正しいと仮定すると導出される素数分布の公式は、多数あります。つまり、リーマン予想が正しいと証明された場合、これらの素数分布に関する公式も正しいことになり、ランダムと考えられた素数分布が、一定の規則により分布していることがわかり、素数の研究が飛躍的に進歩したことになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?リーマン予想の証明の審査は、数カ月、数年かけて行われるようでして、リーマン予想の証明の真偽は、この審査で明らかとなります。仮にリーマン予想の証明が正しかった場合、数学史上最大の超ビックニュースであり、人類は数学・物理の真理に大きく近づいたといえるのではないでしょうか?