先日、イチローは、ピート・ローズ氏の通算安打数世界記録(4256本)を超えました。イチローについての記事等を読んでいると、イチローの卓越したバッティング技術の秘密が結構明らかになってきます。

ということで、イチローに関する記事などから、バッティングに限らず、一般の技能・技術の上達方法についてまとめました。

468348

効率のよい学習

イチローはバッティングセンターで技術を向上させた

イチローが学生のころバッティングに通い詰めていたことは有名です。

町内にある空港バッティングセンターにほぼ毎日通い詰めていた。著書「イチロー物語」では、(小学生)三年生の時には球速100キロの球を打ったとのこと。(引用元:wikipedia「イチロー」)

ほぼ毎日、バッティングセンターに行っていたので、相当の打席数を打ったことになります。

ここでゲーム世代の私が思い浮かべるのは、ゲーム攻略の過程です。最初は、1面クリアするのも難しいのに、ゲームをやりこんでいると、どんどん技術が上達して、2面、3面とクリアが容易になります。

恐らく、イチローは、バッティングセンターで「バッティング」というゲームの技術を、相当、ほぼ前人未到領域まで高めたのではないでしょうか。例えば、4000本以上打った、イチローやローズが、「バッティング」というゲームの4000面をクリアし、3000本以上打ったメジャーの殿堂入りクラスの方々が、「バッティング」というゲームを3000面までクリアしたかのようです。

効率的な技術上達方法を見つける

こうして見ると、バッティングセンターは、野球のバッティング技術を向上させるのにかなり効率的な上達方法と言えます。この場合、バッティングセンターで鍛えれば鍛えるほど、ゲーム をやりこむのと同様に、バッティングの技術が容易に上達できると考えられます。

一方、サッカーの効率的な上達方法は何かと問われても即答できません。世界最高のドリブラーの一人であるメッシ選手のように体とボールの距離が近いドリブルなど、どういう方法で身に着けたのかも想像できません。

一般に、学問に王道なしといわれるように、世の中にある様々な技術を身に着ける効率的な方法は、わかりにくいのが普通です。逆に、効率的な方法を身に着ければ、急速に技術を向上させることができると思います。

つまり、効率的な方法を知っている、ごく一部の方が、急速に上達できるといえます。

優秀な師匠も必要

同様に、技術に詳しい優秀な師匠がいることも重要となります。技術に詳しい優秀な師匠から技術を学ぶことで、効率的に技術を学習できるからです。

料理人に例えるなら、師匠がおらず、20年間かけて身に着けた料理方法が、実は帝国ホテルの新人料理人が1年目で学ぶ技術に過ぎなかったということも十分ありえます。

技術を上達させるには、継続的に学習し続けることは重要ですが、学習の効率も重要であると言えます。さらに付け加えると、効率の良い学習方法を見つけることも重要になってきます。

弱点分野の発見と克服

今季、イチローは弱点分野を克服

2013年から2015年にかけて、イチロー選手の打率は2割台に大きく落ち込みました。特に速球に対応できなくなったとネットでは分析されています。

イチロー選手に限らず、プロ野球選手は年齢とともに動体視力や筋力の衰えで速球に対応できなくなる傾向があるそうです。

ところが、2016年のイチローは極めて好調で、現在のところ約3割5分の高打率を維持しています。その理由について、スポニチに面白い記事がありました。

そこで「しなるスイング」から、最短距離で「ぶつけるスイング」へシンプル化した。ステップする右足はほぼすり足に。グリップを左耳後方へ引っ張ってからスイングしていたものを、最初からトップの位置で待ち、そこから最短距離でバットを出す。コンマ数秒の時間短縮を模索した。(引用元:スポニチ)

まとめると、今期のイチローはバッティング方法の修正を行い、速球に対応したことになります。細かく表現するなら、今期のイチローは、速球に弱いという弱点を見つけて、その弱点を克服したことになります。

弱点分野の発見と克服

一般化すると、技術の弱点分野を見つけて、弱点分野を克服したことになります。技術の弱点分野を見つけることと、弱点分野を克服することのどちらが難しいのでしょうか?

これは、技術分野により異なるかとは思いますが、弱点分野を見つけることも相当難しいとは思います。場合によってはセンスの問題にもなり、弱点分野を見つけられずに一生を過ごしてしまうケースもあるからです。

いずれにせよ、イチローは、バッティングの技術の弱点分野を見つけて、弱点分野を克服したのは、さすがと言えます。