物理学者リチャード・ゴットの論文によると、宇宙のどこかに存在するといわれている「宇宙ひも」を利用して、タイムマシンが実現可能と言われています。そのタイムマシンの仕組みについて解説します。

特に、このタイムマシンでは過去に戻れる特徴があるため、仮に実現すれば、過去の歴史はバンバン変わりそうですよね(笑)。

宇宙ひもとは

そもそも「宇宙ひも」とは何なんでしょうか?宇宙ひもは、宇宙のどこかに存在するといわれている、時空のひずみです。長さはなんと無限大で、光速に近い速度で振動しています。間違っても宇宙ひもに近づかないようにしましょう。近づきすぎると、宇宙船ごと破壊されてしまいます(笑)。

この宇宙ひもはどのようにできたのでしょうか?宇宙は、過去にさかのぼると、ビックバンから発生したのは、有名です。この宇宙のビックバン時(1兆度以上)から温度が下がるにつれて、宇宙のいたるところで相転移が発生しました。この別々の場所で起きた相転移が宇宙空間に広がるにつれて、時空の不整合(位相欠陥)が発生してしまいます。この時空の不整合が発生した場所が、まさに「宇宙ひも」となります。

相転移の例でわかりやすいのが、水を冷やすと、氷になる現象です。水を冷やすと、水のいたる箇所で氷となり、結晶化します。水の別々の場所で氷になり、その氷が大きく成長し、互いの氷がぶつかると、結晶に不整合が発生します。氷をよく見ると、純粋に透明ではなくひびみたいない箇所(位相欠陥)があることがわかります。

この現象と同じ現象が宇宙規模で発生して「宇宙ひも」ができたことになります。

この宇宙ひもの特徴として、宇宙ひもの周りを1周する角度が、時空のひずみにより、360度未満になります。普通に考えれば、例えば電柱を一周すると必ず360度になるので、宇宙ひもを一周しても360度未満になるのは、不思議な現象ですよね。

まとめると、宇宙ひもは、以下の性質を持つことになります。

・長さが無限大で、光速に近い速度で振動
・宇宙ひもを周回しても、360度未満

宇宙ひもを利用したタイムマシンの仕組み

この宇宙ひもの周りを周回すると、過去にタイムトラベルできることが、理論上可能となります。

具体的には、下図において、宇宙ひもの周りで宇宙線を周回させます。この時、午前11時に宇宙船をA地点まで移動させると、次の瞬間、宇宙ひもの時空のひずみにより、瞬間的にB地点に移動します。この移動速度は、光速より速いので、相対性理論により、過去に戻ることになります。

ちなみに仮説ですが、超光速粒子タキオンにより過去にもどれることは、比較的有名な話ですよね。上図の例では、宇宙船が、結局、午前9時にB地点に到達したことなります。

まとめると、宇宙船がA地点を午前11時に到達すると、次の瞬間、B地点を午前9時に到達して、宇宙船は2時間過去に戻れたことになります。

このように、宇宙ひもの時空のずれを利用して、過去に戻るれることになります。もちろん、物理学者リチャード・ゴットの論文(この論文には、いくつかの仮定があるとされています)が正しければの話です(笑)

ただ、単なる妄想ではなく、理論上の計算から過去に戻れるタイムマシンが導き出されたのは、驚くべきことですよね。

未来に行くことも可能

参考までに、未来に行くことは、相対性理論から可能であり(相対性理論が誤りでない限り)、光速に近い宇宙船に乗ることで、未来に行くことが可能です。ただ、こちらも光速に近い宇宙船を作り出すことが、現在の科学技術では、難題となります。

宇宙ひもを見つけるのが大変

以上のように、宇宙ひもを利用して、タイムマシンが理論上可能といわれています。ただ、そもそも宇宙ひもをどうやって見つけるが、タイムマシンを実現させる最大の問題になります。今のところ、宇宙ひもは、観測でも発見されていません。仮に見つかっても、光年レベルの距離でしょうから、宇宙ひもまで、宇宙船で行くのも大変です(笑)。

一方で、仮に宇宙ひもが見つかって、過去にタイムトラベルできれば、かなり面白そうですよね。例えば、本能寺の変で信長を助ければ、歴史は大きく変わってしまいます(笑)。

タイムパラドックスはどうなるの?

仮に過去に戻れたとしても、タイムパラドックスが問題となります。タイムパラドックスとして有名なのが「親殺しのパラドックス」です(過激なネーミングですが)。

この「親殺しのパラドックス」とは、自分か過去に戻って、親を殺した場合、自分は生まれないことになります。つまり、存在しない(生まれない)はずの自分が、実際には存在して親を手にかけるという矛盾が、「親殺しのパラドックス」となります。

この解決策として、最近有力なのが、多世界解釈です。この多世界解釈では、自分が生まれた世界を、親が殺されて自分が生まれない世界が、それぞれ存在しており、この2つの世界は、別々に時間発展するため、特に矛盾は発生しないことになります。

この多世界解釈として有名な漫画は、昔の記事で紹介したように「ドラゴンボール」があります。このドラゴンボールでは、読まれた方はわかると思いますが、以下の2つの世界が独立に存在しています。

A「セルに地球がめちゃくちゃにされた世界」
B「孫悟飯がセルを倒した平穏な世界」

仮に鳥山明氏が多世界解釈を知っていて、漫画を描いたとすれば、おそるべしですね。まさかそんなことはないでしょう(笑)